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知っておきたい医療機関の種類

医療機関を初めて受診するときに前もって確認しておきたいのは、自分の症状・病気に合った診療科があるかどうかです。手がかりは、病院が看板や駅や電柱など外部に広告として示す診療科となります。
広告できる診療科は、国が政令で定めています。近年、このルールが大きく見直されました。従来の診療科は、「内科」「外科」をはじめ38種類しか認められず、必ずしも患者が病状を踏まえた適切な医療機関選びの役には立っていなかったようです。たとえば乳がんですが、乳房にしこりやひきつれを見つけても、どの診療科を受診すれば良いのか分かりにくい状況でした。女性の病気ということで、産婦人科や婦人科を受診する女性も珍しくありませんでしたが、診断・治療の中心になるのは外科です。しかし、「乳がんは外科」という知識を持っていても、病院を探すのは大変だった傾向にあります。外科の担当分野は胃や大腸・肺など幅広いので、「乳がん治療を得意とする外科」かどうかは分かりづらかったからです。それが、見直しにより診療科の得意分野・専門分野が伝わるよう、さまざまな診療科の表記が可能になりました。
まず、基本として「内科」「外科」は単独で広告できます。乳がんをはじめ、乳房の異常を専門に診察する「乳腺外科」も可能になりました。さらに、内科、外科との組み合わせが難しい精神科・リハビリテーション科・産婦人科など18の診療科についても、単独で名乗れるものと定められたのです。診療科を名乗るにあたっての条件はありません。ただし、麻酔科は一定の経験を積んだ医師が所得できる麻酔科標榜医でないと名乗れません。